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【戦況】 為替:ドル円で日米開戦、ユーロ圏は不愉快
【欧州諜報 =為替】 参謀:第三の男

06/05/08 05:19
【戦況】 為替:ドル円で日米開戦、ユーロ圏は不愉快=第三の男
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 日本の谷垣財務相がドル円について「やや過度に動いている」と語り、いつもの介入の脅しに使う「引き続き市場の様子を強い関心を持っている」というシグナルを送った。これに対して同じアジア開発銀行総会に出席していた米国のアダムス財務次官は、為替に関して「語らぬが花」とし、市場介入も口先介入もすべきでないと指摘した。為替レートに関して日米に溝があることは明確で、同次官の短いコメントを受けてドル円は先週金曜のNY時間午後につるべ落としの急落を演じた。結局、今回のワシントンG7が同床異夢であったことが明らかになり、米国が馬脚を現す一方、為替市場は思わぬ政治がらみの調整局面に突入してしまった。
 G7は大きな展開に繋がらないと見ていたのは筆者の誤算だった。欧州市場の感覚に染まり過ぎているのかと反省している。問題は米国金利の動向とも重なっただけではなく、米国の新たな為替戦略の一旦を示す展開なのかも知れないことだ。戦闘準備に入るときだ。


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G7声明の失敗
 十分に配慮して、慎重に言葉が選ばれる声明は妥協の産物であり、今回の声明効果は米国の勝ち、日本とユーロ圏が負けという結果になった。声明をもう一度見てみると「多額の経常収支黒字を有する新興市場エコノミー、特に中国の為替レートの一層の柔軟性が、必要な調整を進めるために望ましい」と記している。日本が新興市場エコノミーでないことは明らかで、経常収支赤字を時として計上するユーロ圏も為替に関してとやかく言われるような状況にない。この点で市場が声明を誤解しているとの日本の指摘は正しい。しかし、声明は世界経済と為替市場の置かれた状況を無視したものであり、市場は中国の人民元の切り上げが直ぐに始まらない環境で人民元の代わりに円を買っておけばよいという結論を出していた。増して依然として大きな経常収支黒字を維持している日本は、対米貿易黒字を削減して米国の経常収支赤字削減に貢献できるとの市場の判断に間違いはない。中国に対する政治的な圧力の高まっている米国をなだめようと、他のG7諸国が妥協して声明のこの部分が加えられたのだろうが、その妥協の代償が今、求められている。

市場は誤解していない
 日本はG7声明が誤解されているとし、米国も声明を言葉通り解釈すべきだとしているが、今後、G7による世界経済の舵取りの舞台がIMFに移る環境で声明の本音を考えると、為替市場に誤解はないと言える。IMFはG7と同じ時期に新しい世界経済見通しを発表していて、為替に関して「世界経済の不均衡を混乱なく是正するには、すべての国々で需要のバランスを取ることと、中期的な為替レートの調整が必要になる。米ドルは現在の水準から大幅に下落する必要があり、さらに一部のアジア諸国と産油国を含め、黒字を計上している国々の通貨は上昇する必要がある」という重要な指摘を行っている。そして、需要と為替レートの調整は平行して行われなければならず、「この調整が遅れれば遅れるほど、最終的な調整が一層大幅なものになり、為替レートのオーバーシュートの危険性が一段と大きくなる」とも警告している。「一部のアジア諸国」がG7声明では「多額の経常収支黒字を有する新興市場エコノミー、特に中国」と書き換えら得ている。恐らく日本がねじ込んで日本が含まれないことを明確にしようとしたものと推測される。米国にとっては大きな違いはないし、中国が名指しできたことで政治的に大成功だ。為替市場が米国の戦略を正確に分析し、その戦略が動き出していると考えても間違いないだろう。

ユーロ圏も不愉快だが、まだ余裕がある
 トリシェECB総裁を含め、ユーロ圏はユーロが米国の経常収支赤字削減に向けた為替水準調整の対象でないことを言明していて、はなはだ迷惑な為替動向になっている。米国の経常収支赤字はアジアとの問題であるというのが、ユーロ圏の基本的な認識だ。そして日本も大きな経常黒字を計上しているではないかというものだ。さらにユーロ圏にとって不愉快なことは、日本の当局がドル下落について様々な口先介入を行っていて、円が買い難いために、代わりにユーロ買いになってしまっていることだ。市場にとっては、抵抗の少ないドル売りの対象がユーロとなり、極めて自然な成り行きだ。それにユーロは引き続き居心地の良い水準にあり、1.30ドルを大きく超えない限りユーロ圏の輸出産業からは悲鳴が聞こえないだろう。ここ2週間ほどのユーロの急上昇にもかかわらず、ユーロ高がほとんどメディアの話題になっていない。また、貿易収支赤字の拡大が大きな問題になりつつある英国でも、中期的な利上げ見通しの高まりを背景にしたポンド高はドル圏での夏休みが安くなるという程度の話題にしか過ぎない。

経済のファンダメンタルズはドル安?ドル高?
 今回のG7声明もいつものように「我々は、為替レートは経済のファンダメンタルズを反映すべきとの考え方を再確認した」と記していて、この部分は足下のファンダメンタルズはドル安を示しているはずだ。世界経済の不均衡の大きな原因の一つは、米国の双子の赤字であり、米国のファンダメンタルズが弱い象徴でもある。したがって、日本の当局者が為替レートはファンダメンタルズを反映すべきだと強調することは、ドルが下落すべきだと言っていることに等しい。日本の財政赤字が異常な危機的状況に陥っていることをもって、日本の当局者は日本のファンダメンタルズが弱いと言いたいのだろうが、欧米の金融市場での認識とは大きなズレがある。日本経済が10年以上の氷河期から抜け出したというのが欧米の認識であり、この1年間の日本株投資の急増で確認されている。日本国債への投資は言うまでもなく財政赤字と格付け、そして低イールドが足カセになっている。しかし、円債イールドももう1年ほどで様変わりするはずで、今後、日本の財務省高官がファンダメンタルズを反映すべきだという言うときは、ドルが下落すべきだと言っているもとの受け止めるべきだろう。

ユーロ圏のファンダメンタルズ
 景気回復が本格化するなかで、経済成長見通しも次第々々に上方修正されている。景気回復を追い風にユーロ圏の財政赤字も少しずつ改善する方向を見せている。構造的な失業率の高さや潜在成長率の相対的な低さは間違いなくファンダメンタルズの弱さだが、そうした構造的な問題は、米国の公的年金制度を含めた社会保障制度の構造的な問題と比べると、特別たじろぐような大きい問題ではないと考えられる。ユーロ圏ではイタリアの年金制度改革が何とか成功し、ドイツでも社会保障制度改革が成功し、さらに改革が進もうとしている。一方、極端に落ち込んでいる米国の貯蓄率の低さは米国経済の構造的な欠陥であり、そして米国政府の財政赤字体質に基本的な変化がないことが、深刻な不均衡の源泉でもある。米国市民の「熱狂的消費症候群」に痛みのない治療方法がなく、中間選挙を控えて隠れた実質的な減税延長の選挙戦略も進もうとしている。筆者はファンダメンタルズに関してそうした視点を維持している。しかし、短期的にハイリターンを狙う投資では、足下で見られる米国の潜在成長率の高さと相対的に高い金利が魅力になっていて、秩序だったドル下落の舞台を作っている。

ドルはどこまで下がるのか?
 G7がドル下落は世界経済にとって有害だというまで、さらに重要なことは世界経済調整の新しい参謀本部となるIMFが経済見通しやその他の公式文書でドル下落は害あって益なしとの見解を表明するまで、ドル下落が止まる理由はない。問題は、G7声明がいつものように「為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済成長にとって望ましくない」と指摘しており、この点がドル下落のブレーキになるだろう。今後、日本の当局者は「過度の変動や無秩序な動き」をことさら強調するだろうが、これは秩序だったドル下落を止めるものではない。何が「過度」で何が「無秩序」なのか?この点ではこれまでのところ日本と米国で認識に大きな違いがある。一方でユーロ圏はユーロ上昇が1.30ドル前後で収まれば特段文句はないだろう。為替レートは市場が決めるものとアダムス財務次官だけでなく米国の当局者はことあるごとに指摘している。当面は日本の当局者が金切り声を上げ、実際に行動に出るまでドルを売ってみるしかないだろう。


(参謀:第三の男)
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