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【Trader列伝】 Vol.11 サム・ゴバー~マーケットを数値化したトレーダー
【FJトレーダー列伝】 参謀:梅田直人

05/11/21 13:50
【Trader列伝】 Vol.11 サム・ゴバー~マーケットを数値化したトレーダー
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サム・ゴバー


【Futures Japanトレーダー列伝 Vol.11】   
サム・ゴバー
Sam Gover
 
マーケットを数値化したトレーダー
 
デジタルシグナル処理で博士号の取得を目指していたサム・ゴバーは、ゆくゆく大手のメディア関連企業で、画像を数値化するさまざまな方法を開発する職に就くことになるだろうと考えていた。成功すればコンピュータがある画像を別の画像に変換してくれる。
 
  だが現実には、ロンドンを拠点とする小さなヘッジファンドで、市場を数値化するさまざまな方法を開発することとなった。コンピュータは画像の代わりに、マーケットを紙幣に変換してくれる仕組みだ。


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 成功へのコツはつかんでいるようだ。ゴバーがトレードを担うIKOS社は、2億5000万ドルを上回る運用資産を有している。現在のシステムは、5億ドルまで運用が可能だ。IKOSは英証券および先物監督局にはヘッジファンド・マネジャーとして、全米先物協会(NFA)にはコモディティ・トレーディング・アドバイザー(CTA)およびプール・オペレーター(CPO)として登録している。1995年以来、マーケット・ニュートラルのロング/ショート・エクイティー・ファンドを運用。96年以降は運用の比重がより先物に移ってきている。年月を経るに従い、会社全体としての運用アプローチはより細分化し、現在ではエクイティー・ファンド、エクイティー・ヘッジファンド、オフショア・アービトラージ・ファンド、先物運用主体の通貨ファンドをそれぞれ1本ずつ運用するようになった。中でも通貨ファンドには我が子にも等しい愛着を感じている。6月30日までの年間通算リターンは平均15.86%、ドローダウンは9.07%だ。

 取引システムの構築はMPEGの構築と同じくらいの知的チャレンジで、もっと稼げる可能性もあると最初に勧めたのは、IKOSの財務会計責任者を努めるゴバーの兄だった。現在では、G7参加国の通貨に加えスイス・フラン、豪ドル、ニュージーランド・ドルがトレードの焦点となっている。

「運用市場は限られている。そこで、各市場に対する予想数を増やすことにより、分散を実現している」

 各市場ごとに六つの異なるモデルを使用し、その後一つの売買シグナルにまとめるという作業だ。

 通常は一つのモデルが価格をとらえ、残り五つのモデルが各国通貨のイールドカーブ、資産価格などファンダメンタルズ要因を押さえる。通貨で最も重要なファンダメンタルズ指標はキャピタルフロー・モデルだが、これは実際には商品価格モデルを用いている。商品価格の上昇は、その商品を生産する国々の通貨を上昇させるという前提をベースとしているからだ。他のファンドのうちの1本は株価指数を取引し、例えば実際には企業収益調整モデルである株価指数企業収益モデルを使用している。

 伝統的な需給シナリオの観点から各市場に注目するのがゴバーが開発したシステムの特徴だ。様々な通貨に対する需要の急速な高まりや低下を引き起こす要因をモデル化し、これら需給見通しを短期的な価格の動きに転換することで、利益を上げるというやり方だ。この際、長期トレンドはあえて無視する。

「通常の建玉期間は2週間。これは、投資家の通貨に対する短期的ニーズにちょうど値する期間だ」

 学問からトレード・システム開発者への転換は、予想したほどドラマチックな変化ではなかったと言うが、とまどうことがなかったわけではない。モデル化の対象はもっと一般的な金融情報だと思っていたと打ち明ける。

「その代わり、伝統的思考でいう『効率的な市場』を越える範囲を調査し、異なる情報に過小または過大反応する投資家の不合理な行動をモデル化するという、少しレベルの違う作業が今の仕事になった」

 しかし、学問の世界でのチャレンジと最も異質なのは、現実世界でのトレードという行為に伴う束縛感だ。

「学問では長期的視点を持つことが可能だ。例えば、コンピュータの処理速度が高まるにつれ、アルゴリズムが実用的になるかもしれないと考えて、ダウンロードに12時間かかる画像のコーディング方法を開発することができる。しかしトレードの世界では、執行コストとコンピュータの処理速度に見合わない場合は、新たに開発したアプローチをあきらめなければならない」

 最新プロジェクトであるデイ・トレードでは、これは特にそうだと言う。

「執行コストがかさむことや取り込むべきデータ量が莫大になるため、デイ・トレード用に開発しているモデルでは困難を極める。これに対応するため、遺伝子学アルゴリズムを利用し、計算方法テクニックに基づいてデータを分析することにした」

 多くのクォンティテイティブ・トレーダー(数量化理論をもとに市場参加するトレーダー)と異なるのは、当面の間はチャートを描く必要性があると考えている点だ。チャートを利用するトレーダーは、コンピュータ一辺倒のトレーダーよりもうまく長期的な値動きを予想できているのではないかと言う。だが短期の値動きに関しては、クォンティテイティブな対処がベストだろうと指摘する。市場が展開するにつれ、チャートは過去を振り返るためだけのものに退化すると考えるからだ。

「トレードのタイミングを計る時間の尺度はますます短縮する一方で、トレードテクニックはますます高度化している。チャートを書いていては、マーケットから取り残されてしまう」

 モデル自体は純粋に定量化されているが、応用方法や重点の置き方は主観的だ。人間的な思考を取り込むことにより、モデルが過大調節することを避けることができることが理由だ。8通貨のうち7通通貨で一貫して優れた機能を発揮する指標を例に挙げて説明してくれた。

「8通貨で過去5年間、全くプラス・リターンを上げていないが、他のすべての市場で機能する指標がある仮定する。この場合、この指標を他の市場で利用しなければモデルを過大調節していることとなる」

 この主観的要素こそが、トレードとデジタル・イメージングを分けるだけでなく、勝者と敗者をも分ける要因なのだと笑う。

  
※この記事は月刊『Futures Japan』2001年9月号より転載したものです


(参謀:梅田直人)

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テーマ:システムトレード - ジャンル:株式・投資・マネー

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【2006/12/30 12:24】 | # [ 編集]


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